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がりことぐれ猫たち〜チェリーちゃんの勇気



もう、今年も残すところ後3日でちゅ。本当に、一年が過ぎるのは、早いにゃあ〜。


がりこの絵を手に入れたあたちたちは、あたちたちの住む町に帰るために、先ほど来た道を戻って行った。
「しももねえさん、これから帰って、がりこしゃんに会うんにゃね?」
「うにゃあ!この絵を見せて、ハルエさんが、がりこを見捨てたわけではなかったっていう真実を話すんにゃ」
「そう言えば、しももねえさん、あの幼稚園の女の子と何を話してたんにゃ?」
「あの子は、ハルエさんに、がりこに会ったら伝えてって、頼まれたことがあったんにゃ」
「それをあの子は、あたしが、がりこの友だちだと知ったから、頼んだってわけにゃ」
「すももねえさん、一体何をたのまれたんにゃ?」
ジジくんが聞いた。
「にゃあ〜あの子と約束したからにゃ、がりこに伝える前には、誰にも話しちゃダメだってにゃ」
「にゃあ〜そんなこと言われると、余計に知りたくなるにゃわね」
「そうにゃよね。あたちもチェリーちゃんに同感にゃ、しももねえさん、もったい付けてにゃ」
「にゃにゃ!がりこに会った時に、話すにゃよ、あの子との約束だからにゃ」
「そうにゃ、ちくわ、チョコねえさんが絵をずっと加えているの大変だから、あんたがこれを持っててにゃ」
すももねえさんは、そう言うと、チョコねえさんが加えていた絵を手に取り、クルッと巻いて、道端の草の蔓で縛り、それをあたちの背中に背をわせた。
「シャ!これでいいにゃね」
「がりこしゃんの喜ぶ顔が目に浮かぶにゃ」
「あたしたちの行動が、無駄足にならなくて良かったにゃん」
「そうにゃ、チェリーちゃん、ボクも最初は、どうなるかって思ったけどにゃ」
「にゃ、トム、あたしたちの町に帰る車は、何時にゃ?」
チョコねえさんが、帰りの時間を心配してトムくんに聞いた。
「あにゃあ〜急いがないと、今日の最後の便のになってしまうにゃ!」
「にゃに〜、シャ!みんな急ぐにゃよ」
すももねえさんが慌てて駆け出したので、みんなは、追いかけるように後に続いた。
ザワザワ〜ヒューヒュー…
その頃、あたちたちのいる林道の木々の葉が、風で揺らいで音をたてはじめた。
「シャ!にゃにゃ…急に風が強くなってきたにゃん、にゃ…雨?にゃ…」
風が強くなってきたのと同時に、雨が降りはじめた。
雨は、そのまましばらくすると、雨足が強くなってきた。
あたちたちの身体が、雨でずぶ濡れになるには、そう時間はかからなかった。
あたたち、濡れた身体で走り続けていた。その身体では、体温は奪われ、急激に疲れが襲ってきた。
来た時に通った川の側まで来た。雨は変わらず激しく降り続けてい。川は、あたちたちが来た時と違って、水量が増し、流れが急になっていた。
あたちたちは、この頃は、疲れと恐怖で、誰もが無言になっていた。
ヒューヒュー、ザワザワ…、ザーザーザー
風は変わらず吹き荒び、雨が身体を打ち付ける。
ゴーゴー、ザザザーザザザー、
雨で水量が増した川が、勢いを増して音をたてて流れている。
その時、あたちたちを突風が襲った。みんなは、その場に、立ち止まった。
ビュー、ビュー、ビューン
「にゃ…す、すご…い…風にゃ」
「う…うにゃあ…」
「あ…にゃ、と…ばされ、そう…にゃ」
パタパタ…パタパタ…、ヒューン
その時、あたちの背中に、絵をくくりつけていた蔓が強風で一気に解けてしまった。
「あにゃあ〜あ、がりこしゃんの絵が!」
ピューン、パタン、パタン、サッ、サッ
「シャ!ちくわ!どうしたにゃ!」
「がりこしゃんの絵が!、あにゃ!川に落ちるにゃ!」
絵は風に煽られ、林道をクルクル回転し、川に落ちてしまった。
「にゃ、しももねえさん…ど、どうしよう!」
みんなは、為す術もなく、その場に立ちすくんだ。
バシャ〜ン!
その時、川に何かが飛び込む音がした。
「うにゃあ!あたしに任してにゃ!」
それは、流れる川に、果敢に飛び込んだ、勇気あるチェリーちゃんの姿だったのだ。
チェリーちゃんは、流される絵を追いかけて泳ぎだした。
「あにゃ!チェリーちゃん、無理しないでにゃ!」

20141228234251f00.jpg

あたちの次に、被害を被ったチェリーちゃん
あにゃ、くわばら、くわばら
でも、結構、似合うにゃんね




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がりことぐれ猫たち〜お約束



今日は、クリスマスイブイブでちゅ
おばちゃん、朝からこんなイタヅラを…
「にゃ!また、ハゲできるにゃよ」


とりあえず、メリークリスマスにゃ

「シャ!みんな…そんにゃに、押すんじゃにゃいにゃ!」
「早くしないと、あの子、どこかにいっちゃうにゃ!」
「ジジ!人ごとだと思ってにゃ!」
すももねえさんは、ゆいちゃんにジリジリとにじりよった。
「にゃにゃ、こんなはずにゃ、なかったんにゃけどにゃ、シャ!」
「にゃ、しももねえさん、得意の匍匐前進にゃね」
「無条件に入れるにゃんねえ〜」
「ジジくんどこににゃ?」
「ちくちゃん、それはにゃ、陸上自衛隊にゃよ、あんな上手い匍匐前進ならにゃ、にゃにゃにゃ」
ジジくんの言ったことに、みんは大ウケした。
交渉係を免れたみんなは、すももねえさんの行動をお気楽に眺めていることができる。
そうこうしていると、すももねえさんは、ゆいちゃんの座っているベンチに近づいた。
ゆいちゃんが、すももねえさんに気がついた。

「あっ、猫ちゃん、こんにちは、こっちへおいで…」
「にゃ…」
「猫ちゃん、ゆいは怖くないから、大丈夫だよ」
「にゃ…」
「うん、猫ちゃん、お腹が空いてるの?」
「う〜シャ!」
「えっ、違うのかな?」
「にゃにゃにゃ、にゃ〜ん」
「お腹は、空いていないんだね」
「にゃにゃにゃにゃ〜ん」
「えっ、猫ちゃん、凄いな、ゆいの言ってること、わかるんだね」
「にゃにゃにゃ〜ん」
「じゃ、猫ちゃんは…そうだ、ゆいとお友だちになる?」
「にゃにゃにゃ、にゃ〜ん」
すももねえさんは、ゆいちゃんの座っているベンチに飛び乗った。
そして、ゆいちゃんの広げているがりこの絵を手で触った。
「あっ、猫ちゃん、これはね、ハルコなの…」
「ハルコはね。ハルエおばちゃんと暮らしていたんだよ」
「おばあちゃんは、最初、おじいちゃんと暮らしていたんだけど、おじいちゃんが死んじゃって、とっても寂しかったの…」
「そこにね、赤ちゃんだったハルコが家にやって来たんだって…」
「おばあちゃんはね、ハルコと一緒に暮らすようになって、とっても元気になったんだって」
その時、すももねえさんは、チョコねえさんが持ってきた、がりこの首輪を自分の首から外し、手に取りゆいちゃんに見せた。ゆいちゃんは、それを受け取って不思議そうに言った。
「あっ、猫ちゃん、これはなに?猫の首輪…かな…?」
すももねえさんは、絵の中のがりこを手で触った。
「えっ、これは…ハルコの首輪なの…?」
「にゃにゃにゃ、にゃ〜ん」
「本当?猫ちゃんは、ハルコのお友だち?」
「にゃにゃにゃ、にゃ〜ん」
「あっ、そうだ、ゆいは、おばあちゃんに、お約束したことがあったの…」
ゆいちゃんは、そう言うと、すももねえさんの耳元で何か話し始めた。
「猫ちゃん…、できるかな?」
「にゃにゃにゃ、にゃ〜ん」
「猫ちゃん、ゆいとのお約束だよ」
ゆいちゃんは、そう言うと、がりこの絵をすももねえさんに差し出した。
すももねえさんは、ベンチに置かれたがりこの首輪を差し出した。
「猫ちゃん、これと交換するの?」
「にゃにゃにゃ、にゃ〜ん」
すももねえさんは、首輪をゆいちゃんに渡すと、がりこの絵をくわえた。
その時、人影が近づいて来たので、すももねえさんは慌てて、その場から駆け出して行った。
「猫ちゃん、またね」
ゆいちゃんは、そう言うと、幼稚園の先生のもとにかけて行った。

時刻は夕刻に差し掛かっていた。
ここに来た頃は、穏やかな良いお天気であったが、この頃には、風が強くなり、雨もポツリポツリと降り出しはじめた。ゆいちゃんから、絵をもらったあたちたちは、帰り道を急いだ。

がりことぐれ猫たち〜あみだクジ


20141220214618175.jpg

あたちの左足の裏側に、とても大きなハゲができまちた
あたちは、見た目より繊細なのにゃ
ハゲの原因は、過度のダイエットにゃ
いつもお家でお留守番で、食べるだけが唯一の楽しみ
その楽しみを奪われたため、過度のストレスがかかったんでちゅ
ハゲは薄毛が生えてきて、快復傾向にありまちゅが
おばちゃんは、無神経で、極端で困ったもんでちゅ
もう少しでアデランスってとこだったにゃ

2014122014272546c.jpg

「ゆいちゃん…、ハルエおばあちゃんは…、昨日ね、天国に行ったの…」
二人の職員の若い方が、少しためらいがちに言った。
「え…、天国って、おばあちゃんは、死んじゃったの?」
「ゆい、おばあちゃんと仲良しになったのに…、とっても、悲しいな…」
「ゆいちゃん、悲しんじゃダメだよ」
「うん…おねえちゃん、どうして?」
「ハルエさんは、一度天国に行って、次に生まれ変わる準備をしているの」
「新しい命に生まれ変わるんだよ」
「へえ〜、ゆいには、よくわからないな…」
「でも、ゆいは、元気だすね」
「そうだ、、ゆいちゃん、これって、ゆいちゃんが書いた絵だよね?」
「うん…そうだよ!ハルコだよ」
「ハルコ!?」
「そう、猫の名前、おばあちゃんととっても仲良しだったの…」
「ああ〜そうか!ゆいちゃん、この絵、持っていってね」
若い職員は、その絵を壁から剥がすとゆいちゃんに手渡した。
「おねえちゃん、ありがとう」
その時、ゆいちゃんを呼ぶ声がした。
「あっ、なつみちゃんだ!おねえちゃん、またね」
ゆいちゃんは、そう言って絵を受け取ると、フロアの大きな食堂に来ていた他の園児たちのもとに、駆け出して行った。
ゆいちゃんが出て行き、片付けを終えた職員が部屋から出て行った。
「しももねえさん…」
「ちくわ、やっぱり、ハルエさんは、ここにいたんにゃね」
「にゃ、間に合わなかったにゃ…」
「うにゃ…、せめて、あの絵をもらっていこうにゃ」
「がりこしゃんに、見せてあげるんにゃね」
「シャ!そうにゃ、そして、今聞いた話を、ハルエさんが、ここに来た経緯を話してあげるんにゃ」
「そうにゃね。ハルエさんは、がりこしゃんを見放したわけではなかったことをにゃ」
「ちくちゃん…」
その時、チョコねえさんとチェリーちゃんが部屋に入って来た。
それに少し遅れて、トムくんとジジくんもやって来た。
あたちは、みんなに、今聞いた話しを伝えた。
「そういえば、その園児たちは、食堂に来ていたけど、外に出て行ったにゃ」
チョコねえさんが言った。
「シャ!それにゃあ、後を追いかけないと、あの絵を、どうしても入れにゃいとにゃ!」
あたちたちは、ゆいちゃんを追いかけて、慌てて建物をから外に出て行った。
外に出ると、その園児たちの集団を見つけた。歌壇の側で、うずくまって何か話している。
その中に、ゆいちゃんを探したが見当たらなかった。
「にゃ、あの子は、どこに行ったんにゃろか?」
「すももねえさん、こっちにゃ!」
ジジくんに呼ばれて、物置の側で隠れているジジくんの所まで行くと、ベンチで一人で座っているゆいちゃんが見えた。
先ほどの職員に手渡された、がりこの絵を広げて眺めている。
「シャ!今がチャンスにゃね、一人きりで、邪魔者がいないにゃ!」
みんなもここまでやって来た。
「にゃ、それにしてもにゃ、誰が行くんにゃ、絵をもらう交渉に!」
トムくんが言ったのを聞いて、みなはしばし沈黙の後、自分はその役ではないと、いっせいにすももねえさんを見た。
「シャ!にゃんにゃ、みんな、あたしかってにゃ、あたしはにゃあ〜、ダメにゃよ〜」
「そうにゃ、あの子は女の子だから、やっぱり男のジジがいいにゃよ」
「え〜すももねえさん、何言ってるんですか、ボクより、こういうことは、トムのが適任にゃ」
「にゃんにゃ、ジジ、ボクよりにゃ、チェリーちゃんがいいんじゃにゃい、動きが素早いから、絵を奪って逃げるにゃ」
「え〜あたしにゃあ?最近、あたし動き鈍ったし、やっぱりここは、経験豊富なチョコねえさんに…」
みんなそれぞれに、交渉に行きたくない理由を言っている。要するに、子どもとはいえ、人間に近寄るのが怖いのだ。まして、何とか絵を貰ってこないといけないという重大な任務だ。
「シャ!そうだ。こうしようにゃ!」
「あにゃ、しももねえさんがやっぱり行くんにゃね、さすがにゃ!」
「ちくわ!違うにゃ、あたしはにゃ、人間なんて、へっちゃらで全然、怖くにゃいけどにゃ、ここはにゃ、公平にいくにゃ」
すももねえさんが人間が怖くないなんて、初耳だった。また見栄を張っていると思ったら、あたちは、可笑しくなった。
「しももねえさん、公平ってどうするにゃ?」
「ちくわ、クジ引きにゃよ、シャ!あみだくじにゃ!」
すももねえさんの得意のあみだくじだ。すももねえさんは、どうしてかしらないけど、あみだくじが好きなのだ。
要するに、あたちが思うに、臆病なすももねえさんは、自分が交渉役にならないように、苦肉の策を提案したのだろう。
すももねえさんが、地面にあみだくじの線を引いたので、その線をみんな一人ずつ選んだ。
すももねえさんは、次にその直線に、横線を何本か入れ、最後に当たりの線に印をつけた。それが終わると、線に沿って、とても楽しそうに、当たりを探っていった。
「シャ!ワクワクするにゃ、いつもこの瞬間が一番興奮するにゃんね」
「あみだくじくじ…あみだくじ…にゃにゃ」
「にゃ、ジジ、はずれにゃ!」
「にゃ、にゃ、トムはずれにゃ!」
「にゃにゃ、シャ!チェリーちゃんもはずれにゃ!」
「シャ!にゃにゃにゃあ〜ん!」
「にゃ!しももねえさん!誰に当たったんにゃ?」
「………」
結局、交渉役に当たってしまったのは、すももねえさんだった。
あたちは、可笑しくてふきだしそうになった。
すももねえさんは、みんなに押し出されるように、少しずつ、ゆいちゃんに近づいて行った。

がりことぐれ猫たち〜一枚の絵



にゃあ〜今日も一日さぶ〜にゃね


冬はおコタからでられませんにゃ!


あたちは、すももねえさんと一緒に各部屋を見て回った。
トムくんの言ったように、各部屋の入口には、名前の書かれたネームプレートがあった。
「しももねえさん、ここは、一体何人の人が暮らしてるんにゃろか?」
「そうにゃね、一部屋に4人部屋とすると…」
「上の階もあるから、180人位にゃないの…」
「はるえさん、ここで見つかるといいにゃね」
「大丈夫!きっと見つかるにゃ」
「にゃあ!しももねえさん!見てにゃ!」
「シャ!見つけたにゃ!」
あたちたちは、近藤ハルエと書かれたネームプレートを見つけたのだ。
「しももねえさん、ハルエさんの部屋にゃ!」
「にゃにゃ!ここにいるんにゃね」
「う…にゃ、ちくわ!入るにゃよ!」
あたちたちは、周りを見渡し、誰もいないのを確認すると部屋にそっと入って行った。
部屋には、4台のベットが置かれたいた。
夕飯の時間に差し掛かっていたので、ベットの上には誰の姿もなかった。
「にゃあ〜誰もいにゃいにゃね、しももねえさん」
「今は、夕飯時だから、ご飯食べに行ってるんにゃにゃいのかな…」
「あにゃ!」
「シャ!ちくわ!どうしたにゃ?」
「しももねえさん、あれ見てにゃ」
窓際のベットの枕元に、一枚の絵が飾ったあるのが見えた。
そばまで行って見ると、それは猫の絵だった。
「あにゃあ〜下手くそな、絵にゃ…」
「うにゃあ〜でも、これって、猫の絵だよにゃ」
「本当にゃ、猫にゃね」
その時、部屋に入って来る人の気配がした。
「シャ!ちくわ!隠れるにゃ!」
あたちたちは、慌ててベットの下に潜り込んだ。
薄緑のポロシャツを着ているので、ここの職員のようだった。
職員は二人で、あたちたちの隠れているベットの周りの片付けをはじめた。
「あっ、これどうする?」
「なに?あ〜猫の絵ね」
「ハルエさんが大切にしていたからね。これは、ご家族に返そうか?」
「そうだね…、でもそれって何だったの?」
「え〜知らないのお〜!ハルエさんが、飼っていた猫の絵だよ」
「青空幼稚園のゆいちゃんが書いた絵」
「あ〜ゆいちゃんね。ハルエさんと仲が良かったからね」
「ハルエさん、その猫のことが大好きでね」
「ハルエさん家で倒れて、病院に入院して、そのまま家に帰らずここに入所になったでしょ」
「だから、その猫のことが心配で、心配で…」
「あ〜、ゆいちゃんにも、そのことを話していたみたいだから」
「そうなんだ、そういえば、ゆいちゃん、ハルエさんの隣に座って、絵を書いていたわ」
「そうそう、それそれ」
その時、小さな人影が部屋に入ってくるのが見えた。
「あ、ゆいちゃん!」
「こんにちは…おねえちゃん!ハルエおばあちゃんは?」
「おトイレに行ってるの?それともご飯?」
「ゆいちゃん…ハルエおばあちゃんは…」
「どうしたの?おねえちゃん」
「ハルエさんはね…」
職員の言ったことは、あたちたちにとって信じがたい言葉だった。


これ誰にゃあ?



お蕎麦屋さんの看板娘、まりんちゃんにゃ
お洋服はいつも着ているけど、このパーカーの帽子は、勘弁してって感じにゃね。

がりことぐれ猫たち〜さすが年の功




「おばちゃん!あのさあ〜」
「なんや?ちくわ!」
「あたちのご飯にゃけど…変わったんにゃ?」
「そうや、ロイヤルカナン、肥満児用や!」
「にゃにゃあ!チマンジ…?」
「チマンジやない、肥満児や!」
「今日からお前は、ダイエットせやいかんのや」
「痩せないと、膀胱炎の再発の心配があるんやと」



先日の膀胱炎のオシッコ検査の結果が出て、あたちは、尿石ができやすい体質ということがわかりまちた。
原因は、栄養過多…にゃにゃ、肥満でちゅ
と言うことで、あたちはダイエットをちゅることになったようにゃ
ロイヤルカナンは、食事療法のご飯にゃ
あたちの現在の体重は、4.6kg!おデブ???
ダイエット目標は、4kg、どうにゃることやらね


ジジくんが、恐る恐る言った。
「にゃ、ボクらが、ここに来た目的は…」
「はるえさんに、会いに来たんですよにゃあ?」
「シャア!ジジ、何を、今さら!」
「そうにゃよ、ジジくん何を言ってるにゃ?」
すももねえさんが言ったのを受け、あたしも言った。
「にゃにゃあ!もしかして、ジジくん、ここは、人間がたくさんいるから、急に怖くなっにゃ?」
「そうにゃ、ジジ!お前は、超ビビリだからにゃ!」
「チェリーちゃん、トム、そうじゃにゃくてにゃ…」
「シャ!いったい、何にゃんにゃ!」
気の短いすももねえさんが少し苛ついて言った。
「ここは、人間が、沢山いるわけですよにゃ…」
「ボクらの中で、誰も、はるえさんの顔を知っていない…にゃ!」
「いったい、どうやって、はるえさんを見つけ出すんですにゃ?」
「……………」
みんなは、ジジくんの言ったことを聞いて、そのまま固まってしまった。
ここまで、その時の勢いで行動してしまったあたちたちは、肝心なことを忘れていたのだ。
にゃ、あたちたちにすれば、こんなことはよくあることで、今にはじまったことじゃにゃいけどにゃ。
「にゃあ〜ん、にゃめよお〜にゃめ、にゃめ〜」
あにゃにゃにゃにゃにゃあ〜
すももねえさんが言ったので、みなから笑いがおこった。
「あにゃあ〜、それにしても、どうするにゃん?しももねえさん…」
「ううう〜…」
「こんなこともあろうとにゃ」
「あにゃ、チョコねえさん」
そこへ、建物の偵察に行っていた、チョコねえさんが戻って来た。
「こんなこともあるだろうと、念の為に、これを持ってきてるにゃ」
チョコねえさんは、そう言うと、年期のはいった古い首輪を差し出した。
「この首輪は、がりこが持っていた物にゃ」
「あたしたちが、ここに来る前に、がりこがあたしに預けたんにゃ、今思うとがりこは、こうなることを知っていたのかも知れないにゃ」
「これを手がかりにして、はるえさんを探して欲しいってことなんだろうね」
「そうだったんにゃ!さすがチョコねえさん!」
すももねえさんが言った。
「にゃ、伊達に年を取ってにゃいにゃ」
「ジジ、なんか言ったかにゃ!」
「いやいや、さすが年の功ってことですにゃ」
「シャ!これを手がかりにはるえさんを探すにゃ」
「この建物の裏道に、非常階段があるから、それを使えば上の階に行けるにゃ」
偵察に行ってきたチョコねえさんの話だと、この建物の一階は、高齢者の日帰りのデイサービスと多目的ホール、相談窓口などで働く職員が多く行きかっていて、はるえさんが暮らすだろうフロアは、二階と三階にあるらしかった。あたちたちは、チョコねえさんが言った建物の裏にまわり、上のフロアに潜入することにしたのだ。

あたちたちは、螺旋になった非常階段を登って二階に上がって行った。踊り場から隣の部屋のベランダに移動した。各部屋にはベランダがあって、そこを通ると建物を一周することができた。
窓が空いている部屋があったので、あたちたちは、そこから部屋に入り、二階のフロアに入ることができた。
部屋から廊下に出て見ると、車椅子に乗っている人、手すりに捕まって歩いている人、景色の見える窓際で、談笑している人たちがいた。みなお年寄りだった。同じ薄緑色の上着を着ている人が、何人か気ぜわしく動いていた。これは、ここの職員だろう、若い職員も多く見かけることができた。
「にゃ、あれはにゃ!」
あたちたちが、廊下に置かれたリネンの大きな袋の横に、身を潜めて行き交う人が通りすぎるのを待っている時、何かを見つけてトムくんが言った。
「すももねえさん、あれ見てにゃ」
見ると、部屋にの入口には、山田ミツ、飯島光子…、何枚かのネームプレートが掲げてある。
この部屋を利用している人の名前だった。
「部屋の前のネームプレートで、はるえさんの名前を見つければ、探すのが早いですにゃ」
「にゃにゃ、そうにゃね。シャ!全員で動くと目立つから、それぞれに分かれて探すことにするにゃ」
すももねえさんの指示により、ジジくんとトムくんは今いる場所から反対側から各部屋を回ることになった。
チェリーちゃんとチョコねえさんは、職員がつめているステーションと大きな食堂で情報収集、あたちとすももねえさんは、ジジくんたちと反対の各部屋を回って探すことになった。


これ!誰にゃあ?
カーテンの影で、そっと…



正解は、すももねえさんでした。


プロフィール

ちくわ

Author:ちくわ
2010年5月生まれ、茶トラのにゃんこでちゅ。好きな食べ物はおでんの汁にゃ。よろちくわ!

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