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がりことぐれ猫たち〜着いたものの




ある日のこと

「うん…、ちくわ、シッコか…」
「う…なんや、また、シッコか…」
「え!また、シッコ!」
「ちくわ!いつから、頻尿になったんや…」
「にゃ…シンニョウ?」
「シンニョウやない、頻尿や!」
「えええ〜!ちくわ!シッコが赤いやないけ!血尿や!大変や!」

そうでちゅ、あたちは、膀胱炎になってしまったのでちゅ
おばちゃんは、嫌がるあたちを、荷物を詰め込むみたいに、今は身体が大きくなったので、窮屈になったキャリーバックに無理くり押し込んだ。
着いた先は、ぐれ猫病院、先生に久々に会ったのは、うれちかったけど、久々の外出は、とても緊張ちまちた
太ったあたちに、先生は新しいニックネームをつけまちた。
診察台に怖くて、ペタッとへたりこんだ下膨れのあたちを見て、“タラコ”だって
にゃにゃ、確かに!相変わらず、先生はあだ名をつけるのが上手でちゅ
あたちは、お注射をして、お薬を処方してもらいまちた。
運動量の減る冬場、肥満傾向の猫で、お水をあまり飲まないと、膀胱炎になりやすいとのことでちゅ
寒いからといって、オシッコを我慢するのもいけまちぇん

「ちくわ!横着せんと、ちゃんと便所いけや!」
おばちゃんが叫んでおりまちゅ

慢性化しやすいとのことで、みなさんご注意下ちゃいにゃ

ところで、ぐれ猫病院は、めでたく10周年を迎えたとのことでちゅ
かわゆい、サクマドロップぐれ猫病院版をいただきまちた
12月から新装オープン!おめでとうごにゃいます


ちくわ改め、“タラコ”もいいかもにゃ…


赤い郵便配達車は、あたちたちの待つポストの前に止まった。
運転席から人が出てきて、車の後ろのハッチを開けた。作業員は、配達物が入った袋を取り出すためにポストへ向かった。あたちたちは、その隙に、車に乗り込んだ。それぞれに身を隠したあたちたちは、じっと声を鎮め、作業員が作業を終わるのを待った。暫くして、配達物の入った白い大きな袋が積まれ、ハッチが閉られ、車が発車した。
「にゃああ〜楽しいにゃあ〜!」
「シ〜!チェリーちゃん、声がおおきいにゃよ、静かに、気づかれちゃうにゃ」
チェリーちゃんが興奮して言ったので、あたちは慌てて制した。
「にゃ、いつもトムくんは、いつもこうやってやって来るんにゃね」
「チェリーちゃんそうにゃ、配達車は、配達の路線がたくさんあるからにゃ」
「バスみたいに使えるから便利にゃんよ」
「これを乗り継いでいけば、結構、遠くまでいけるんにゃ」
「にゃにゃ、良く考えたにゃね」
「トム、この車でどこまで行くんにゃ?」
チョコねえさんが聞いた。
「にゃ、この車が、10回目に停車した所で降りてから、その施設まで歩いて行きましょう」
「このパンフレットの地図を見ると、そこから僕らの足で20分位で着くと思いますにゃ」
あたちたちは、トムくんの言った10番目に停車した所で、車を降りた。
あたちたちの降りたポストの置かれていた所は、古い酒屋の前だった。そこから店の裏の林の中に入って行った。暫く歩くと長閑な田園風景が広がった。そのまま田んぼの畦道を歩いていると、何か聞こえてきた。
ゲコゲコ…ゲコゲコ…
カエルの声が聞こえてきた。
「にゃにゃ〜トムくんとっても良い所にゃね」
「ね、チェリーちゃん、あにゃ、チェリーちゃんがいないにゃ?」
「ちくちゃん、あそこにゃ」
トムくんが言った。
トムくんが指す方向を見ると、すももねえさんチェリーちゃんは、田んぼの前で戦闘態勢をとっている。
ゲコゲコ…ゲコゲコ…
その視線の先には、カエルがいた。
「あにゃ、ボクも参戦するにゃ!」
ジジくんが駆け寄ったその時、そのカエルがピョンと飛び上がった。
「にゃにゃあ!」
二人も同時に、飛び上がった。
「にゃあ〜びっくりしたにゃ」
にゃはははは、笑いが沸き起こった。
「にゃ…こんなことしてる場合じゃなかったにゃ…」
すももねえさんが我に返って言った。
「シャ!トム、案内してにゃ!」
「にゃ、あの高台に少し見えるのが、その建物だと思いますにゃ」
「ここからは、こちらの道を登って行きましょう」
あたちたちは、トムくんの先導で歩き出した。
ザザ〜ザザ〜
「なんにゃんにゃ、あの音は?」
「ちくちゃん、川の流れる音にゃよ」
チョコねえさんが教えてくてた。
あたちたちが歩いている林道の近くには、小さな川が流れていた。
田んぼといい、川といい町育ちのあたちには、はじめて見る風景がとても新鮮だった。
「トム、まだ、着かないのかにゃ、疲れてきたにゃ」
ジジくんが変わらない景色にも飽きてきたのか言った。
「みんな、もう少しにゃよ、頑張ろうにゃ」
トムくんの言葉に励まされ、気を取り直して暫く歩くと、その施設の建物がやっと視界に入ってきた。
「すももねえさん、着いたようにゃ」
「シャ!そのようにゃね」
施設の門の前まで来た。そこには、大きな桜の木があった。その横に、特別養護老人ホーム「ほほえみ園」と書かれている看板があった。3階建ての白い大きな建物だ。
大きな駐車場の中を通り、正面玄関の前に来た。そこは、ステンドグラスの綺麗な装飾のガラス戸と大きな自動ドアの入口がある。
果たして、この建物のどこかに、はるえさんはいるのだろうか。
みんなは、それぞれ建物を見上げていた。
「にゃにゃあ〜!」
その時、ジジくんがが大きな声をあげた。
「一体、どうしたんにゃ、ジジ!」
「すももねえさん!ボクたちは、重大なことを忘れているにゃ!」
「ジジくん!何んのことにゃ?」
あたちは、不思議に思って言った。
ジジくんの言った通り、あたちたちは、苦労してここまで着いたももの、最も重大なことを忘れていたのだった。

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がりことぐれ猫たち〜里親2


家への緩やかな坂道

あたちの家に続く道は、緩やかな坂道になっている
ここを歩いていると、時々、あの日の情景を思い出す

家を締め出された時は、門柱の上で、不機嫌極まりないチョコねえさん
「シャ〜!」と、その前を通る人を、鋭い眼光と爪をたて威嚇する
チョコねえさんを良く知らない人は、思ったことだろう
「なんて、おっかない!凶暴猫だ!」
でも、あたちは知っているのだ
あの日、あたちの見た光景が、チョコねえさんの本当の姿だ

それは、いつものように門柱の上で、家主の帰りを待っていたチョコねえさんが
家主の大家に名前を呼ばれて、大家もとに駆け寄り
二人でゆっくりと、家に続く緩やかな坂を歩いて来る
自転車を押しながら歩く大家の、そのゆっくりとした歩調に合わせて
その傍らにそっと寄り添う
それは、ちょうど夕刻だったので
二人をオレンジ色の夕陽が、微笑ましく照らしていた

そんなチョコねえさんが、家に戻らなくなって一週間が過ぎた
こんなことは、はじめてのことだ
大家家族もできることはしたが、今だチョコねえさんの姿はない
雄猫にも喧嘩をしかけ、顔を腫らして傷だらけになって帰ってきたこともある
高齢になりはしたが、気丈で決して弱みをみせない

弱肉強食の野生では、弱った姿をさらすことは、死につながる
あたちたち猫は、気高い生き物である
辛くてもじっと耐え、弱みなどみせない本能が残っている
あたちは、思っている
誇り高き猫のチョコねえさんは、自ら姿を隠したのだと
最期まで猫の威厳を保つために、誰にも告げづにひっそりと

あたちは、この坂を登る時、あの日の情景を思い出す
大家の家の前にさしかかった
見ると玄関の引戸は、今も少し開けられたままだ
チョコねえさんが、いつ帰ってもいいようにと

意思疎通チョコ

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チョコねえさんに捧ぐ 2014.11.24 ちくわ

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「これは、何にゃ?」
「ちくちゃん、これはにゃ、人間のお年寄りが生涯を過ごす施設にゃ」
チョコねえさんが言った
そのパンフレットは、特別養護老人ホーム「ほほえみ園」という施設の案内だった。
「ショウガイ…、シセツ…?」
「うにゃ、聞いたことあるにゃよ、年をとった人間たちが、暮らす家みたいな所にゃ」
「なんでも、人間は、そこでずっと死ぬまで暮らすそうにゃね」
「すもちゃん、そうにゃよ、誰かの手助けをうけて、最期まで暮らす所にゃ」
「にゃにゃ、でもこれがはるえさんと、一体何の関係があるにゃんか?」
「そうにゃね、チェリーちゃん、あたちもわからにゃいにゃ」
「このガランと片付けられた家の様子といい…、人が住んでいない様子といい…」
「すももねえさん、わかったにゃ!はるえさんは、既にこの家にはいなくて、ここの施設で暮らすことになったと…」
「ジジ、そうにゃ!それは、充分考えられるにゃ」
「そこに行くことが決まったので、がりこを手放したってことにゃ?」
チェリーちゃんが続いて推測して言った。
「そう考えると、何か全部、今までのことが辻褄があうにゃんね」
トムくんが続いて言った。
「でもにゃあ〜これって、何処にあるにゃん?」
ジジくんが改めてパンフレットを覗き込んで言った。
「にゃにゃにゃ〜あ、これって、ボクの家の近くにゃん」
パンフレットに書かれた住所を見て、トムくんがつぶやいた。

トムくんは、隣町からここまでやって来ているのだ。はるえさんが居るらしい施設は、トムくんの家のある隣町にあった。
「この建物のある場所は、だいたい見当がつきますにゃ」
「しももねえさん、どうするにゃ?」
トムくんの問いに暫くの沈黙の後、すももねえさんが答えた。
「行くしかにゃいにゃろ、これは、はるえさんの残してくれたメッセージだと思わにゃい」
「そうにゃね、しももねえさん、これは、あたちたちにできる最期のことかも知れないにゃ」
「トム、ここへはどうやって行くんにゃ?」
チョコねえさんが聞いた。
「まず、ボクの家のある方へ行きましょう」
「ボクがここまで来るのに、利用している車があるんですにゃ」
「にゃにゃあ〜トムくん、車ってにゃ、車を運転するんにゃか?」
「チェリーちゃんまさか、いくらボクでもにゃ…」
「郵便配達車を利用してるんにゃ、その車に便乗してるんにゃよ」
「にゃるほど、それなら遠くまで行けるにゃね」
「にゃにゃ、それじゃあ、それに乗れるってわけにゃ、にゃんか、ワクワクしてきたにゃんね」
チェリーちゃんがうれしそうに言った。
「これから郵便配達車に乗って、ボクの家の近くで降りて、ここまで歩いて行くことにしましょうにゃ」
「ボクが地図を頼りに、案内しますにゃ」
「うにゃ…そろそろ、その車が来る時間にゃよ」
トムくんが少し慌てた様子で言った。
はるえさんの家に潜入して暫くたっていた。気がつくと夕刻にさしかかっていた。
その郵便配達車が集配場所のポストに来る時間が迫っていたのだ。
「シャ!それじゃ、急ごうにゃ、みんな!」
すももねえさんに先導されたあたちたちは、はるえさんの家から出て行った。

あたちたちは、トムくんがいつも利用している郵便配達車が停車する、赤いポストまで走って行った。
そこまで到着し、息を整えて待っていると、遠くに赤い郵便配達車がやって来るのが見えた。



がりことぐれ猫たち〜里親



今日も寒いにゃあ〜、もうすぐ12月だもんにゃ、無理にゃいにゃ
あたちは、今日も一日、おコタ生活にゃ

さてさて、あたちたちぐれ猫ファミリーの近況でちゅ

ジジくんのママが留守をするので、おばちゃんが留守番に行きまちた。

ジジくんは、パンサーみたいな精悍な見てくれとは反対に、とても甘えん坊でちゅ

所変わって、チェリーちゃん家では、こんな事件がありまちた。
ずっと便秘症状があったチェリーちゃん
その根本原因が判明ちたのでちゅ。

その原因とは、便所にゃあ!
見た目がきれいだったので、チェリーちゃんのママは、お便所の掃除を怠っていたのでちゅ
「お〜まいが〜にゃ!」
「それで、チェリーちゃん、ずっとそのおトイレで我慢してたんにゃ?」
「そうにゃ、大袈裟に騒いでも仕方にゃいにゃん」
「にゃあ〜偉いねチェリーちゃん、あたちなら、断固抗議して、お布団にしちゃうけどにゃ…」
「だからにゃ、あたしは、必殺技をあみだしたんにゃ!」
「ひ、必殺技あ〜?」
「つま先立ち用足しにゃ!」
「足の汚れが最小限にすむにゃんか!」
「にゃにゃ、器用にゃね。でもにゃあ、そにゃあ、便秘にもなるにゃ」

後日、この重大な間違いに気づいたチェリーちゃんのママは、おトイレの掃除をしたようでちゅ。
よかったにゃ、チェリーちゃん、ひと安心にゃね


この苦境に、大人のクールな対応をしたチェリーちゃんでちた。
にゃにゃ〜これは、完璧な香箱座りにゃ。


ジジくんとトムくんに呼ばれて行くと、そこは、お風呂場の窓の下だった。
見上げると、その窓が少し空いていた。
ジジくんが真っ先にその窓の枠に飛び乗り、隙間から身体を入れて窓をこじ開けた。
「ボクもやるときゃ、やるにゃんね」
ジジくんに続いて、あたちたちは、順番にそこからお風呂場に潜入した。
お風呂場のドアは、開け放しになっているので、部屋の中に入ることができた。
家の中は、物音一つなく、誰もいないようだった。
「はるえさんは、出かけてるようだにゃ」
お風呂場から廊下に出たすももねえさんが言った。
「しももねえさん、それにしても、何かガランとしてにゃい?」
あたちは、廊下から、すももねえさんと一緒に応接間に入った。
そこには、テレビ、ソファ、テーブル、本棚などが置かれていたが、スッキリ片付いていて、生活感が感じられなかった。そこへ、他の部屋の様子を見に行っていた、ジジくんとトムくんが入ってきた。
「トム、どうだったにゃ、他の部屋はにゃ?」
「すももねえさん、二階は、ふた部屋あったけど、そこには何もなかったんにゃ」
「にゃあ〜何もないだってにゃ!」
「どうにゃら、ここは人が暮らしていなようにゃね」
「引越しでもしたんにゃろか?」
すももねえさんが少し驚いて言った。
「それで、ガリコが飼えなくなったとかにゃ…」
それに続いてチェリーちゃんが言った。
「にゃにゃにゃあ〜」
「はるえさんは、ここにはいにゃいにゃよ」
「あにゃ、チョコねえさん」
そこへ、家の周りで情報を集めていたチョコねえさんがやってきた。
チョコねえさんが、この家の近所の野良猫たちから、聞き出した情報を話した。
それによると、がりこことはるこの飼主の近藤はるえさんは、高齢者で一人暮らしをしていた。この家では、がりこと一緒に仲良く暮らしていたが、ここ最近その姿を見ていないということだった。はるえさんは、猫が好きなようで、家の庭に野良猫用にご飯を置いていたので、近所の野良猫たちは、それを食べにきていた。それも、その姿を見なくなったと同時になくなったということだった。
「ここにいないということはにゃ、一体どこに行ったんにゃろか?」
「引越していったなら、探し出すことは無理にゃろね」
あたしの問いにすももねえさんが応えた。
「ガリコしゃん、もう時間がにゃいのに…、諦めるしかないのかにゃ…」
「うううにゃあ……」
みんな沈黙した。
「ともかく、この家で何か手がかりがあるかも知れないから、諦めず探してみようにゃ!」
「みんな、これ見てにゃ!」
すももねえさんが言ったのと同時にトムくんが何か見つけてきた。
応接間のテーブルの上に置かれていたというのだ。
それは、三つ折りになったパンフレットだった。
トムくんがそれを広げたので、みんなでそれ覗き込んだ。

がりことぐれ猫たち〜メッセージ2〜

今日は朝から雨でちゅ
肌寒い一日になりそうでちゅ



おこたの季節にゃ
寒がりのあたちは、ここから出られませんにゃ




ご近所でご飯をもらって暮らしているにゃんこ
ちれいなミケコのおばちゃんとキジサバくんでちゅ
親子らしいにゃ


そこはいかにも猫が住んでいそうな家だった。
年数の経った良い風合いの白い壁が印象的な小さな一軒家。庭は暫く誰の手も入っていないようで、植えられた草木は枯れ、生命力の強い雑草が生い茂っていた。

「ここは、本当に人が住んでるにゃろか?」
「にゃにゃあ〜空家みたいな感じにゃね、ちくちゃん」
「あたしたちが暮らすには、とっても住みやすそうにゃけどにゃ」
チェリーちゃんが庭を眺めて言った。
「本当にゃ、理想的な環境にゃ」
「これでご飯の心配さえなけりゃ、最高にゃね」
「ジジくん、ご飯の心配はにゃいでしょ、がりこはこの家で飼われていたんだからにゃ」
「にゃにゃ〜そうにゃったね、にゃにゃにゃ」
あたちたちは、がりこの元の飼主の家に来ていた。

あたちたちは、ヨウコさんの家からの帰り道に話し合ったのだ。
「しももねえさん!はるえってにゃ…」
「うにゃ…がりこの前の飼主の名前にゃ!」
「がりこしゃんは、はるえさんのことを譫言で呼ぶにゃんて…」
「にゃにゃあ〜、がりこは、自分では捨てられて恨んでいるようなことを言ってたけどにゃ」
「本当は、やっぱり忘れらにゃいんにゃろ、はるえさんのことが…」
「チョコねえさん、その辺こと、がりこから聞いてにゃいんにゃ?」
「うにゃ…がりこは、ヨウコさんに助けてもらって幸せだって言っていたけどにゃ」
「時々、フッと寂しい顔をすることがあったんにゃ」
「それが、あたしはとても気になっていたにゃ」
「しももねえさん、がりこしゃんのために、あたちたちができることは、何にゃろにゃ…」
あたちたちは、がりこの最期に、はるえさんを探し出して、がりこの元に連れて行こうということになったのだ。

はるえさんは留守なのか、玄関には鍵がかかっているので、あたちたちは部屋に侵入できる場所を探した。
「すももねえさん、こっちに空いてる窓を見つけたにゃ!」
ジジくんとトムくんが裏手に廻って、鍵のかかっていない窓を見つけてきた。

がりことぐれ猫たち〜メッセージ〜

ふみふみ…ふみふみ…


ふみふみ…ふみふみ…


うにゃ…ふみふみ…


ひたすら、ふみふみ…ふみふみ…



にゃにゃにゃ
超かわゆい
キジトラの兄弟にゃんこ
めでたく二人一緒の里親さんに、良かったにゃ❗️


がりこはゲージの側に敷かれた毛布の上に横たわっていた。
お腹で大きく息をしている。
あたちたちに気づいているようだが、起き上がることができないようだった。
傍にヨウコさんの姿があった。
「あら、お帽子ちゃんとみんな…、来てくれたのね…」
「みゃ…」
すももねえさんが返事をした。
「がりこ、暫く元気にしていたのに…、昨日からずっとこうなの…」
「もう何も食べれないようだし…、今さっき、先生に往診を頼んだから、もうすぐ来る頃なの」
ヨウコさんが言った。
ピンポーン
その時、玄関のチャイムが鳴った。
「あ、先生だわ」
ぐれ猫病院の先生が部屋に入って来た。
がりこの診察を終え、点滴をしている間に、先生とヨウコさんが話しているのが聞こえてきた。
「もうそう長くはないでしょう…。残念ですが…」
「気を確かに持って、あとは静かに送ってあげて下さい」
ヨウコさんは、覚悟をしていたものの、先生のその言葉に、息を飲んだ。
「何か…できることはあるのでしょうか…」
「もう充分したと思いますよ…」
「がりこもわかっていますよ、あなたの気持ちは…」
ヨウコさんの目から涙が溢れた。
先生は、横たわるがりこに声をかけると部屋を出ていった。
その後をヨウコさんが追った。

「がりこ…、苦しいにゃ?」
「何か欲しいものは、あるにゃ?」
「お水は…いるにゃ?」
あたちたちが話しかけても、目も虚ろながりこは、ゆっくりと大きく息をしているだけだった。
その時、がりこが声を漏らした。
「は…は…る…え…」
「にゃ…にゃんにゃ?がりこしゃん、にゃんにゃ?」
「みんな、がりこしゃんが!」
あたちは、諦めて帰りかけていたみんなを呼び止めた。
「どうしたにゃ?ちくわ!」
「がりこしゃんが何か言ってるにゃ!」
「はあ…はあ…、は、は…る…え…」
「はるえ!って…何にゃ?がりこしゃん」
「はあ…はあ…なあ…」
「がりこしゃん、はるえって?」
がりこは、そのまま目を閉じ、眠りに入ってしまった。

玄関に先生を見送ったヨウコさんが戻ってきて、がりこの傍に寄り添った。
「がりこ…」

あたちたちは、明日また来る約束をそれぞれの帰路に着いた。
プロフィール

ちくわ

Author:ちくわ
2010年5月生まれ、茶トラのにゃんこでちゅ。好きな食べ物はおでんの汁にゃ。よろちくわ!

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